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  2. 事例
  3. 失敗事例 #04 「ピラニ真空計に油が逆流し、正しい圧力が測定できなくなった」
お客様事例
失敗事例 #04  「ピラニ真空計に油が逆流し、正しい圧力が測定できなくなった」

失敗事例 #04 「ピラニ真空計に油が逆流し、正しい圧力が測定できなくなった」

失敗事例 #04 – ピラニ真空計に油が逆流し、正しい圧力が測定できなくなった

失敗事例 #04
「ピラニ真空計に油が逆流し、正しい圧力が測定できなくなった」

0. 教訓

「見えない油逆流は静かに装置を壊す。取付は上向き、トラップは必須、停止は慎重」

1. 事例内容

研究装置の到達圧力をピラニ真空計で常時モニタリングしていたが、ある日 1 Pa 付近で数値が振れ続ける 異常を検知。分解点検した結果、計測子内部までフォアポンプ油が上がり込み、熱伝導センサーを覆っていた。

失敗した人の声

「まさか油が逆流しているなんて思わなかった。ピラニ真空計の数値がおかしいと思って、最初はセンサーの故障を疑って別の計器で確認していた。でも問題ないとわかった瞬間、血の気が引いた。」

「分解してみると、センサー部分が真っ黒な油でベットリと覆われていて、これまでのデータが全て無駄になったと思うと、本当に悔しかった。上司に報告するのが一番辛かった。」

「取扱説明書をもっとちゃんと読んでいれば、こんなことにはならなかった。『下向き設置禁止』って書いてあったのに、見落としていた。今は必ず複数人でチェックするようにしている。」

図1:油逆流の発生状況(トラップ未設置、下向き設置)

真空チャンバー ピラニ真空計 (下向き設置) フォアポンプ 油逆流 トラップなし!

2. 原因

フォアライントラップ未設置

オイル逆流を止める最終防壁がなく、停止時の差圧で油が上昇。

ピラニ真空計を下向きに設置

重力方向に油が流れ込みやすく、逆流を助長。

ポンプ停止手順の不備

バルブ遮断やN₂ブローを行わずに電源を切ったため、ライン内の負圧が油を引き込んだ。

3. 影響・被害

  • 測定値の信頼性喪失 — 取得済みデータをすべて再測定(実験やり直し)
  • センサーヘッド交換 — 部品代 5万円
  • チャンバー内の洗浄 — 油汚染によるチャンバー内部の徹底洗浄が必要
  • 装置停止 2日 — スケジュール遅延・人件費ロス

4. 防止策

真空計器の正しい設置方向の確認、フォアライントラップの設置、適切なポンプ停止手順の実施により、油逆流を防止する。

図2:正しい設置方法(トラップ設置、上向き設置)

真空チャンバー ピラニ真空計 (上向き設置) トラップ フォアポンプ 油逆流防止

5. 再発防止チェックリスト

  • 計器は必ず上向きに取り付ける:取説記載の「センサー縦設置」を厳守
  • オイル系フォアポンプにはトラップまたは液体窒素トラップを必ず直列挿入
  • ポンプ停止手順の実施
    1. 真空計を大気遮断
    2. フォアラインに乾いたN₂を少量導入
    3. 最後にポンプ電源OFF
  • 定期点検時にピラニのゼロ点ずれを確認:大気で1013 hPaにならない場合は油汚染を疑う
  • オイル耐性の高い計器を選定:「油が上がるかも」と感じたら迷わずピエゾ式などを選択
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