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- 事例
- 失敗事例 #02 「逆止弁の取り付け向きを間違えた」
0. 教訓
1. 事例内容
新規ライン立ち上げに伴い、学生アルバイトが真空ポンプと装置の間に逆止弁（チェックバルブ）を組み込む作業を担当した。部品はねじ込み式で、作業自体は単純に見えたため、詳細な手順書やダブルチェックは省略されていた。
装置の運転中にトラブルが発生し、真空容器内の圧力が急激に上昇した。逆止弁の取付方向が逆であったため、大気が逆流してポンプ側に流れ込み、真空ポンプが過負荷で故障した。最終的に、逆止弁の取付方向が逆であったことが原因と判明した。
失敗した人の声
2. 原因
- 矢印（流向マーク）を未確認：バルブ本体の「FLOW →」マークを見落とし、思い込みでねじ込んだ。
- チェックリスト未整備：「小物部品だから大丈夫」という慢心で、作業前後の確認ステップが設定されていなかった。
- 知識不足：逆止弁の機能を「逆流を止めるバルブ」程度にしか理解しておらず、真空システムでの汚染防止や機器保護の重要性を把握していなかった。
3. 影響・被害
- 逆流により真空ポンプが過負荷で故障し、修理・交換費用が発生した。
- 装置停止により生産計画が大幅に遅延し、関連部署に波及した。
- 担当学生は「基本を怠った」という理由で信頼を大きく損失した。
- 真空システムの汚染により、クリーンアップ作業が必要となった。
4. 防止策
- 流向マークを指差し呼称：「FLOW →」を声に出して指差し確認してから締結する。
- チェックリスト導入：小物でも「部品番号・向き・締付トルク」を必ず記録する。
- Wチェック（二人確認）：新人作業時は必ず先輩が最終確認する。
- 教育資料の整備：「逆止弁の構造と作動原理」「真空システムでの役割（汚染防止・機器保護）」を図入りで配布し、理解度テストを実施する。
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